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投資哲学

 
HK Lim Photography

 

銘柄の過大評価は最も大きな投資リスクのひとつです。しかしこのリスクは、ポートフォリオを形成している各銘柄の詳細を知ることにより、制御が可能になります。

APSの投資哲学の中心は、綿密な調査と厳密なバリュエーション、投資理由の不断の検証にあります。私たちの投資哲学とアプローチは、1995年のAPSの創業以来変わっていません。
 

ボトムアップアプローチを超える、綿密な調査

アジア市場は伝統的に非効率な市場であり、こうしたマーケットを開拓するには1)経験豊かな現地の投資プロフェッショナルにより、2)徹底的な調査を行うことが最良の方法と考えられます。

APSでは、前従業員、競合他社、サプライヤー、産業の専門家、その他の利害関係者への取材を含む実地調査を行っています。そして、入手した情報とデータを、独立した情報源と照合して検証しています。

こうしたアプローチを通じて収集する広範かつ綿密な情報により、我々はより効果的に銘柄を評価し、デューディリジェンスを行い、市場コンセンサスとは異なる独立の判断ができるのです。

 

厳密なバリュエーション

あるマーケットサイクルにおいては、投資家の株式に対する評価は非合理的、不正確なことがあります。個人投資家が支配的なアジア市場においては、経済予測モデルなどのツールも、超過収益の獲得やダウンサイドリスクの低減につながるとは限りません。代わりに、アルファの源泉が多様化されたポートフォリオを構築することによって、ポートフォリオリスクの軽減を図ることができると考えています(詳細はアルファ分類・アルファ創出セクションでの各アルファの説明をご覧ください)。

我々は各社の本源的価値に注目し、株価がその価値を反映しているかどうかを検証します。何年にもわたり我々が成功を収めてきた秘訣は、銘柄が割安に評価されている時に買い、ファンダメンタルズ以上に評価された時に売ってきたことにあります。

 

規律ある売却方針

我々は売却に関し、明確な規律を維持しており、以下のような場合に限定しています。
1)株価がファンダメンタルズ以上に上昇しているとき
2)初期の仮定が誤っていると証明されたとき
3)当該産業または企業のファンダメンタルズに、顕著な変化が見られたとき


リスクの再定義

我々の考えでは、ボラティリティより大きなリスクとして、ファンダメンタルズを上回る価格で銘柄を買うことが挙げられます。このため、私たちは投資決定を行う前に、各銘柄の裏側までよく検証します。このことは、ビジネスサイクルや経済循環、政治の混乱、規制の変更、構造的な変化、経営陣の入れ替えのような様々な環境変化における企業の行動を評価する際に役立ちます。

我々はまた、高い確信を伴う銘柄へ比較的集中した投資を行います。確信度の高いファンダメンタルズから見て割安な銘柄に絞った投資によって、ポートフォリオとしても適正なバリュエーションでポジションをとることが可能になります。

我々のポートフォリオはまた、流動性リスクを念頭において運用されています。ポートフォリオの中でごくわずかな部分は流動性のない銘柄に投資していますが、それは非流動性プレミアムを得ると判断される場合においてのみ行われます。


APSの投資アプローチから得られる競争優位性

1.我々の投資判断は、ボトムアップリサーチを超える、規律ある徹底したプロセスを通じて得られた洞察に基づいてなされています。

2.投資先企業に内的または外的状況の変化が起こった際も、我々は 投資理由を検証、確認し、合理的な決断をするのに十分なデータを持っているため、マーケットの混乱に惑わされることはありません。

3.このような知識があるからこそ、 十分な情報を持たない投資家が非合理的に投資を中断する際も、我々は 信念をもって投資を続けることができ、また必要とされる場合は投資理由の修正を行い、目標株価を再設定することができるのです。